私が住んでいたのは、地方都市にあるごく普通の2DKのマンションでした。仕事は忙しく、毎日深夜に帰宅してはコンビニで買った夕食を摂り、そのまま寝るだけの生活。最初は少しずつ散らかっていくだけだった部屋が、いつの間にか自力ではどうしようもないほどのゴミ屋敷に変わってしまったのは、ほんの数年のことでした。2DKという広さは、一人で住むには十分すぎるほどで、ダイニングキッチン以外に二つの部屋があることが、逆に「まだあっちの部屋に置ける」という甘えを生んでしまったのだと思います。最初は一つの部屋を物置代わりにして、不要な段ボールや雑誌を投げ込んでいました。しかし、その部屋がいっぱいになると、次はダイニング、そして最後には自分が寝るための部屋までゴミが侵食してきました。ゴミに囲まれた生活は、精神を確実に蝕んでいきます。窓を開けることもできず、カーテンは常に閉め切ったまま。外から見れば普通の生活を送っているように装っていましたが、家の中では足の踏み場もなく、ゴミの山の上を這うようにして移動していました。不衛生な環境のせいで体調を崩しがちになり、それでも誰にも助けを求められない。そんな孤独感と羞恥心が、私をさらにゴミの中に閉じ込めました。特有の臭いが近所に漏れていないか、管理会社から連絡が来ないか、毎日が恐怖との戦いでした。2DKという間取りは、生活動線が分かれている分、一度ゴミ屋敷化するとその物量は凄まじいものになります。私の場合は、最終的に専門の清掃業者に依頼することを選びましたが、見積もりに来たスタッフの方の冷静な対応に、どこか救われたような気がしました。彼らは私の自責の念を汲み取った上で、「大丈夫ですよ、一日で綺麗になりますから」と笑ってくれました。その言葉通り、数人のプロの手によって、数年間私を苦しめてきたゴミの山はたった数時間で消え去りました。何もない2DKの部屋は、驚くほど広く、冷たく、そして希望に満ちていました。あの地獄のような日々を二度と繰り返さないために、私は今、物に執着しないシンプルな生活を心がけています。
2DKで孤独にゴミと暮らした日々